
こんにちは、動物病院で働いている動物のお医者さんです。
新型コロナウイルスの終息の兆しが見えない中、ペットを新しく飼われる方が去年より15%も増えているそうです。
大事なペットにウイルスが感染しないか心配になる飼い主の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこでコロナって予防できるの? 対策はどうすれば良いの? といった心配事を少しでも解消すべくまとめてみました。
新型コロナウイルスってペットにうつるの? うつったらどうなるの?
- 日本国内で犬・猫にPCRで陽性が見られたという報告があります。海外ではフェレット・ハムスターに感染報告があります。
- 猫どうしの感染が報告されています。
- ペットから人への感染は確認されていません。
- 犬は感染率が低く、もし感染しても無症状のことが多いようです。
PCRで陽性が見られたとしても、感染が成立せずに陰性に変わる犬もいるようです。
(PCRと感染成立の違いは長くなるので、次回以降で説明します)
- 猫は犬に比べて感染しやすいようです。感染すると呼吸器症状(くしゃみ・咳・鼻水など)や消化器症状(嘔吐・下痢)が出る猫もいるようです。
2021年1月 東京大学医科学研究所の発表で、新型コロナウイルスに感染し回復したネコは、無症状でも長期間肺に炎症ダメージが残り、また一定期間は再感染しないことが分かりました。
特に猫ちゃんには、ウイルスを移さないようにしてあげたいですね。
犬ちゃんや猫ちゃんの混合ワクチンで新型コロナウイルスは予防できるの?

犬ちゃんや猫ちゃんの”コロナウイルス”に関連した病気は昔から知られています。これらのコロナウイルスは、人に感染する病気は起こしませんが、ペット用のワクチンがあります。
同じコロナウイルスという名前なので、このワクチンで新型コロナウイルスも予防できたら良いですよね。
少し犬猫のコロナウイルスの病気を見てみましょう。
犬コロナウイルス感染症
主に子犬に胃腸炎を起こす病気です。軽い嘔吐・下痢・食欲低下などを起こします。
ワクチンもありますが有効性がはっきりしないため、現在は世界小動物獣医師会のワクチンガイドラインでワクチン非推奨となっています。
このワクチンで、犬の新型コロナウイルスは予防できません。
猫伝染性腹膜炎(猫コロナウイルス感染症)
猫のコロナウイルスの一種が変異して、猫伝染性腹膜炎ウイルスになるとを猫伝染性腹膜炎という病気を起こします。
発熱・元気食欲低下・腹水などを起こし、亡くなってしまいます。
外国にはワクチンがありますが、日本にはなく、有効性がはっきりしないためワクチン非推奨となっています。
このワクチンで、猫の新型コロナウイルスは予防できません。
残念ながら、現在は新型コロナウイルスに対するペットのワクチンはありません。
人から大事なペットへウイルスを移すことがないように気をつけてあげるのが1番ですね。
おうちでできる感染対策
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- ペットに触れ合う前に手洗いをしっかりする
- 顔を舐めさせたり、口移しで食べ物を与えないようにする
- お散歩など外出する際に人との接触を最小限にする
- 外出から帰ってきたらペットの手足やお散歩グッズなどを消毒する
ペットに使用する消毒剤について
ペットのトイレや寝床の消毒⇨次亜塩素酸水(濃度100ppm=0.01%)
ペットの餌入れの消毒⇨次亜塩素酸水(濃度50ppm=0.005%)
ペットへ直接使用する場合、50ppm程度に薄めたものをタオルに染み込ませて拭いてあげるようにしましょう。目や口には入らないよう気をつけてあげて下さい。また合わない場合は使用を中止しましょう。
※ペットはアルコールを分解できないため、アルコール消毒をペットへ直接使用しないようにして下さい。
人が手をアルコール消毒した後、揮発するまで20秒ほど待ってからペットと触れ合うようにして下さい。
もし、飼い主が新型コロナウイルスに感染してしまったら?

できるだけ感染をしていない家族や知人が、いつもの環境でお世話をするのが一番良い方法です。
けれども”コロナに感染し、どうしてもペットを飼育できる状況にない”場合は、民間で無償で預かりを行っているところがあります。お家でのお世話が難しくなってしまった場合は相談してみてはいかがでしょうか?
アニコムホールディングス株式会社
「#StayAnicom」プロジェクト
https://www.anicom.co.jp/release/2020/200410.html