月曜担当のTAKUCHANです。
私はアラフィフでして、第二次ベビーブームの団塊ジュニア世代になります。
日本人口の中で最も人数の多い世代ということになります。
以前から我が国は少子高齢化社会と言われていますが、
みなさんは具体的にどれほど少子高齢化が進んでいるかご存じでしょうか?
実はすでに「女性の半数は50歳以上になっている」
と言ったらビックリしませんか?
今回はそんな人口統計から見える未来について
お話ししますね。
日本の総人口の推移は。。。
まずは、国勢調査からみる人口推計を紹介します。
と、その前に、国勢調査とは日本国内の人口・世帯の実態を把握し、
政治や行政に役立てたり、民間企業の経営判断や研究活動などにも
広く活用されることを目的としています。
1920年が第一回目の調査でそれから5年ごとに実施されています。
直近では昨年2020年に実施されました。
これは国勢調査をもとに国立社会保障・人口問題研究所が
発表している「日本の将来推計人口(2012年1月推計)」になります。

まず注目すべきは日本の総人口の推移です。
グラフにはありませんが、第一回目の1920年の国勢調査では
日本の総人口は約5,600万人でした。
そこから右肩上がりで人口は増え続けまして、2010年のピークでは
2倍以上の12,800万人に到達。
しかしながら、その後は人口は減少に転じており、
40年後の2060年には総人口がピークの約7割を切って、
約8,700万人になると推計されています。
さらに、グラフにはありませんが、何も手を打たないで
そのまま推移していくとたった200年後にはおよそ1,380万人と、
現在の約1/10まで総人口が減るとの計算結果が出ているとのこと。
これだけ短い時間で人口が減少していく人種は世界的に見ても
日本が稀だそうです。
なぜ人口が減っていくのか?
これは単に生まれてくる新しい命の数よりも亡くなる数の方が多い
という意味ですが、人口減少の本質はもっと深いところにあります。
少子高齢化とは?
まず高齢化の言葉には定義がありまして、簡単に書きますと下記になります。
名 称 | 全人口に占める65歳以上の人口 | 到達時期 |
高齢化社会 | 7%以上 | 1970年 |
高齢社会 | 14%以上 | 1994年 |
超高齢化社会 | 21%以上 | 2007年 |
つまり、日本はすでに超高齢化社会にどっぶり突入しちゃっているということです。
一方で、日本社会を支える生産活動の中心となる層が
15歳~64歳の生産年齢人口と呼ばれるゾーンですが、
下記の図にあるように総人口に占める生産年齢人口の割合が
どんどんシュリンクしており、
逆に支えなければいけない高齢人口の割合が増加し、
あと30年もすれば生産年齢人口は総人口の約半分近くまで減少します。
これがいわゆる一人が一人を支えねばならない時代と言われる直近課題です。

さらに、少子化を表す指標として、
「合計特殊出生率」という言葉があります。
これは一人の女性が生涯に出産する子供の数の推計値になるのですが、
第一次ベビーブームであった1950年後頃は4.3以上でしたが、
2005年には1/3以下の1.26まで下がってしまいました。

この合計特殊出生率は2.0でステイ(横這い)であり、
1.0だと両親二人から一人の子供しか生まれないことを意味しているため、
単純に両親世代に対して子供世代が半分になったことになります。
さらにその子供二人が大人になり、また一人の子供しか生まないとしたら
さらに半分となるため、わずが50年ほどの間に出生数が1/4まで
減少することになります。
つまり、この少子化問題は数字上だけ言うと2.0以上にならないと
人口が増えたことにならないわけです。
ちなみに、私が生まれた団塊ジュニア世代の1970年頃が出生率2.0付近で
そこから約50年間右肩下がりの状況で、ここからさらに少子化は加速します。
女性の半数は50歳以上になっている!
冒頭で「女性の半数は50歳以上になっている」と申しました。
少子高齢化である上に最も人口の多い世代である団塊ジュニアが50歳を迎えます。
2020年には女性の50歳以上の人口が約3,250万人で、
49歳以下の人口は3,200万人を切っています。
つまり、「世の中の女性の2人に1人は50歳以上」なのです。
さらに、合計特殊出生率の算出条件である出産可能な女性年齢は
49歳以下と位置付けられていますので、
何度も申してます「女性の半数は50歳以上になっている」という現実は
言葉の意味以上に今後の日本の人口減少が加速することを意味しているのです。

最後に。。。
少子高齢化による課題は特に日本にとってはとても深刻です。
平均寿命が延び、100年時代と呼ばれる高齢化が進む一方で、
少子化の要因としては女性の未婚化や晩婚化が進行。
さらに深堀すると、経済的な理由や女性の躍進、社会保障、介護問題など
子供を産みにくい、または産まない選択の背景があります。
少子高齢化を一気に解決する魔法は存在しません。
しかし、確実に進行していく少子高齢化、人口減少に対し
目を背けるわけにはいかず、少しでも進行を遅らせるなど
我々は常に何ができるのかを考えていかねばならないのだと思います。