月曜担当のTAKUCHANです。
都市部を中心に3回目の緊急事態宣言が発令されたGWのさなかに
どうしてもじっとしてられず会社の先輩からお誘いを受けて
お多賀さんに行ってまいりました。
「ん、お多賀さんって、どこよ?」と思ったアナタ、
ちょっと記事にお付き合いください。
お多賀さんとは?
滋賀県犬上郡多賀町にある多賀大社のことです。

多賀大社は日本最古の書物である古事記にも記載があり、
伊邪那岐(イザナギ)と伊邪那美(イザナミ)の神様を祀る最古級の神社です。
この二人の神様は日本で初めて夫婦となり神々や日本の国土を生んだと言われています。
また、有名なお伊勢さん(伊勢神宮)に祀られている神様である
天照大御神(アマテラスオオミカミ)も生んだとされており、
戦国時代(1500年頃)より多賀大社ゆかりのお坊さんたちが
日本全国に信仰行脚して、
「お伊勢参らばお多賀へ参れ お伊勢お多賀の子でござる」
と俗謡をふれ回ったと言われています。
つまり、当時有名だったお伊勢参りをするなら、その生みの親である
お多賀さんにも参られよ!という意味です。
とは言うものの、この両社の距離は実に約120km!
徒歩で24時間かかる上に山越えせねばならないので相当過酷だったと思います。

と、まあウンチクはこれくらいにしてレポートを!

多賀大社の大鳥居をくぐるとすぐに現れるのが太閤橋。豊臣秀吉公が寄進したそうです。
催事の際はこの反り返った橋(高さ約2m)の上を神輿が通るらしいです。
一般客がいつでもこの橋を渡れますが、近くに行くとかなりデカくて急坂でビビりますよ。

本殿正面。写真ではわかりにくいですがかなり奥行あります。多賀大社全景がこちら↓

おたまじゃくしのルーツ?
多賀大社には先ほどの神話の由緒だけでなくもう一つ逸話があります。
それが「お多賀杓子」です。
ん、なんじゃそりゃ?。。。ですよね?
西暦700年頃、第44代天皇である元正天皇(げんしょうてんのう)が病床中に、
お多賀さんの神主さんらによって作られた強飯(こわめし)をシデの木で作った杓子(しゃくし)
を添えて献上したところ、病が全快したために無病長寿の縁起物として信仰を集めたそうです。
杓子と言ってますが、木製で先端が大きく窪ませてあり、そこから湾曲した持ち手があったらしく
見た目はまさしく今のオタマに似た形状で当時の強飯(パラパラしたオコワ)をすくうのに適して
いたそうです。それが「お多賀杓子」の原型です。
それから現代の粘り気のあるご飯に合わせて「お多賀杓子」は一般的に見る「しゃもじ」の形状に
なったと言われており、その「お多賀杓子=しゃもじ」をお守りや縁起物として多賀大社のお坊さん
たちが日本全国に広めながらお多賀さん参りを流布したそうです。

↓よーく見たらデッカイしゃもじが本殿の中に祀られてます。

一方で、「オタマジャクシ」についてですが、こちらはとても安直です。
カエルの子(幼生)の形状が「お多賀杓子」に類似しているということから由来しています。
一見、「オタマジャクシ」から「お多賀杓子」になったと思いきや、逆なんですって。
「オタマジャクシ」は「お多賀杓子」がなまった言い方になったそうです。
ちなみにこの「オタマジャクシ」のルーツが「お多賀杓子」であるという話は
NHKのチコちゃんに叱られるでも最近紹介されてました。
多賀大社前の絵馬通り
多賀大社の大鳥居の手前には土産物屋やカフェ、飲食店が並ぶ絵馬通りがあります。
今はコロナのため人通りが少ないですが、年末年始ともなれば身動きできないほどの人で溢れます。

多賀大社で有名なお菓子と言えば「糸切餅」。
こしあんの入った棒状の団子を刃物を使わず糸で切っています。
お伊勢さんの赤福餅よりもアッサリした上品な甘さです。

私たちはランチを多賀大社前の「不二家」さんでいただきました。

店内は昔ながらの食堂っぽい感じで落ち着きます。ここにも大きなしゃもじが(笑)

ちょっと贅沢して不二家名物の鍋焼きうどんと牛すき焼き丼をいただきました。


見本以上に豪華でボリュームがありました。どちらか1つに絞るべきでした。腹いっぱい。
もしかして、近江牛なのかも。肉の旨味を感じる美味な仕上がりでした。
多賀大社への行き方
◆名神彦根I.C.から10分
◆名神 湖東三山スマートI.C.から15分
◆JR彦根駅乗り換え 近江鉄道「多賀大社前」駅下車 徒歩10分
最後に。。。
今回、各地で緊急事態宣言が出ており、滋賀でもなるべく不要不急以外の外出は避けるようにと
言われてましたが、GWに我慢できない私たちオジサンたちは屋外ならいいかなっと安易に神社巡り
をしちゃいました。
ちょっと反省はするものの、多賀大社のお土産屋さんや飲食店は観光客がパッタリと減ってしまい
店の女将さんも相当苦しいと仰ってましたのでとても心境は複雑です。
まだまだ、感染者が減る兆しが見えず先行き不透明ですが、一刻も早くフツーの生活に戻れるよう
お多賀さんにお願いした次第です。